ファーウェイ・ジャパンは2026年10月16日、イヤーカフ型のワイヤレスイヤホン「HUAWEI FreeClip 2 S」の一般発売を始めました。市場想定価格は3万2780円(税込)で、カラーはディープシーブルーとパールシルバーの2色です。クラウドファンディングで先行販売されていたモデルで、鏡面仕上げの充電ケースと、ファーウェイのイヤーカフ型として初めて「フラッグシップ」と位置づけた点が特徴です。

HUAWEI FreeClip 2 Sの概要|価格・発売日・販売店
FreeClip 2 Sは、耳の穴をふさがずに耳たぶの縁へ挟んで着ける「イヤーカフ型」のイヤホンです。周りの音が自然に聞こえるため、家事や仕事をしながら音楽やラジオを流し続けたい人、オンライン会議で長時間イヤホンを着ける人に向いたジャンルです。
一般発売の前には、2026年7月30日からクラウドファンディングサービス「Makuake」で先行の応援購入を受け付けていました。ファーウェイ・ジャパンの発表では、応援購入の総額は1億164万4500円、サポーターは3970人に達しています。あわせてグッドデザイン賞も受賞し、初代FreeClip、FreeClip 2に続いて、シリーズ3製品すべてが受賞したことになります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 一般発売日 | 2026年10月16日(金) |
| 市場想定価格 | 3万2780円(税込) |
| カラー | ディープシーブルー、パールシルバー |
| 主な販売店 | ビックカメラ、ヨドバシカメラ、e☆イヤホン、Amazon.co.jp、HUAWEI公式ストア、HUAWEI公式TikTok店・Yahoo!店・楽天市場店 |
ファーウェイは10月21日にも、完全ワイヤレスイヤホンの「HUAWEI FreeBuds Neo」を発売しています。耳をふさぐカナル型でノイズキャンセリングを重視するならFreeBuds Neo、耳を開けたまま使いたいならFreeClip 2 S、という分かれ方です。
デザイン|ジュエリーのような鏡面仕上げの充電ケース

FreeClip 2 Sでいちばん目を引くのは、充電ケースです。100以上の工程を経て仕上げた鏡面のケースで、ファーウェイは水面の輝きを表現したと説明しています。アクセサリーケースのような丸みのある形になり、イヤホンを収める部分は従来のFreeClip 2より20%広くなりました。
イヤホン本体は、音を出す「アコースティックボール」と、耳の裏側に当たる「コンフォートビーンズ」を、C字型のブリッジでつないだ構造です。ブリッジは形状記憶合金を液体シリコーンで包んだもので、耳の厚みに合わせて開き、適度な力で挟み込みます。1万件以上の耳のデータを参考に設計したとしており、重さは片耳約5.1gです。
左右対称のデザインなので、どちらの耳に着けても自動で左右を判別します。ケースから取り出したイヤホンを左右を気にせず着けられるのは、毎日使ううえで地味に便利なポイントです。公式ページでは、軽くうつむくと判別の精度が上がると案内されています。
HUAWEI FreeClip 2 Sのスペック
| 項目 | HUAWEI FreeClip 2 S |
|---|---|
| 形状 | イヤーカフ型(オープンイヤー) |
| ドライバー | 10.8mm デュアル振動板ダイナミックドライバー |
| 再生周波数帯域 | 20Hz〜20kHz |
| Bluetooth | Bluetooth 6.0、2台同時接続(マルチポイント) |
| 音楽再生 | イヤホン単体 約9時間/ケース併用 約38時間 |
| 通話 | イヤホン単体 約6時間/ケース併用 約25時間 |
| バッテリー容量 | イヤホン 60mAh(片耳)/充電ケース 537mAh |
| 充電 | USB Type-C(5V 1.5A)、ワイヤレス充電(最大3W) |
| 防塵・防水 | イヤホン IP57/充電ケース IP54 |
| 重さ | イヤホン 約5.1g(片耳)/充電ケース 約39.4g |
| サイズ | イヤホン 約18.8×26.7×25.4mm/充電ケース 約48.9×48.6×37.4mm |
| 専用アプリ | HUAWEI Audio Connect(iOS 13.0・iPadOS 13.0・Android 8.0以降) |
再生時間はファーウェイのラボでの測定値で、音量50%・AAC形式の音楽を再生した条件です。約10分の充電で約3時間の音楽再生ができる急速充電にも対応します。なお、公式の仕様にはUSBケーブルが付属品として記載されていないため、手持ちのUSB Type-Cケーブルか、ワイヤレス充電器を使う前提で考えておくとよいでしょう。
音質と機能|デュアル振動板とNPUで低音を強化

デュアル振動板ドライバーと逆位相の音漏れ対策
音を出すのは、独自開発の10.8mmデュアル振動板ダイナミックドライバーです。初代FreeClipと比べて低音を強化したとしており、耳をふさがないイヤホンが苦手としがちな低音の量感を補っています。さらにNPU(AI処理用のプロセッサー)を搭載し、初代FreeClipと比べて演算能力が10倍になったとしています。
オープンイヤー型で気になる音漏れについては、逆位相の音を出して外に漏れる音を打ち消す仕組みを採用しています。周囲の騒音に合わせて音量を3段階で自動調整する機能もありますが、こちらは試験的な機能という扱いで、初期設定ではオフです。使う場合はアプリ「HUAWEI Audio Connect」の「試験的な機能」からオンにします。
ヘッドトラッキング対応の空間オーディオ
頭の向きに合わせて音の聞こえる方向が変わる、ダイナミックヘッドトラッキング付きの360°空間オーディオに対応します。音場を固定するモードとヘッドトラッキングのモードを選べ、映画館やコンサートホールといったエフェクトも用意されています。ただし公式ページでは、空間オーディオの利用にはソフトウェアアップデート(OTA)が必要と注記されているため、購入後はまずアプリからファームウェアを更新しておきましょう。
操作方法と通話
| 操作 | 主な動作 |
|---|---|
| 2回タップ | 通話の応答/終了 |
| 3回タップ | 次の曲 |
| スワイプ | 音量調節、曲の切り替え |
| 長押し(コンフォートビーンズ) | 音声アシスタントの起動 |
| 首を縦に振る/横に振る | 着信に応答/着信を拒否(初期設定はオフ) |
操作の割り当てはアプリでカスタマイズできます。通話では、複数のマイクと骨伝導のVPUマイク、DNN(ディープニューラルネットワーク)を使ったノイズリダクションで、自分の声を聞き取りやすくするとしています。スマートフォンからイヤホンの音を鳴らして探せる機能もあり、小さなイヤホンを置き忘れたときに役立ちます。
独自の考察|FreeClip 2との違いと、どんな人に向くか
ファーウェイの公式サイトで公開されているFreeClip 2とFreeClip 2 Sのスペックを並べると、イヤホン本体の重さ・サイズ、ドライバー、バッテリー容量、再生時間、防水性能はほぼ同じです。大きく違うのは充電ケースで、FreeClip 2のケースが約50.0×49.6×25.0mm・約37.8gなのに対し、FreeClip 2 Sは約48.9×48.6×37.4mm・約39.4gと、厚みが増して少し重くなっています。その分、丸みのある鏡面デザインになり、イヤホンを収めるスペースにも余裕が生まれました。
つまりFreeClip 2 Sは、音や電池持ちの性能を大きく上げたモデルというより、持ち歩く道具としての見た目と質感を高めたモデルと考えるのが自然です。アクセサリー感覚で身に着けたい人や、ケースをテーブルに置いたときの見た目にもこだわりたい人に向いています。逆に、ポケットへの収まりを最優先するなら、薄いケースのFreeClip 2のほうが扱いやすい場面もあるでしょう。
スマートフォンとの組み合わせでは、アプリがiOSとAndroidの両方に対応しているため、iPhoneでも主な機能を使えます。マルチポイントで2台に同時接続でき、iPhoneとAndroidのように異なるOSの機器の間でも音声を切り替えられるので、仕事用と私用でスマートフォンを2台持ちしている人とも相性がよいといえます。
注意点として、イヤーカフ型は構造上、ノイズキャンセリングがありません。電車や地下鉄など騒がしい場所では音量を上げがちで、そうすると周りへの音漏れも増えます。通勤中の騒音対策を重視するなら、カナル型のノイズキャンセリングイヤホンと使い分けるのがおすすめです。防水はイヤホンがIP57、ケースがIP54ですが、水泳や強い水圧のシャワーには向かないと案内されています。
よくある質問
HUAWEI FreeClip 2 Sの価格と発売日は?
市場想定価格は3万2780円(税込)で、2026年10月16日から一般発売されています。
iPhoneでも使えますか?
使えます。専用アプリ「HUAWEI Audio Connect」はiOS 13.0以降とAndroid 8.0以降に対応しています。
バッテリーはどれくらい持ちますか?
音楽再生でイヤホン単体約9時間、充電ケース併用で約38時間です(音量50%・AAC形式の条件)。
ワイヤレス充電に対応していますか?
対応しています。最大3Wのワイヤレス充電と、USB Type-Cによる有線充電が使えます。
FreeClip 2との違いは何ですか?
主な違いは充電ケースです。鏡面仕上げの丸いケースになり、収納スペースが20%広くなりました。イヤホン本体の主な仕様はほぼ共通です。
まとめ
HUAWEI FreeClip 2 Sは、耳をふさがないイヤーカフ型イヤホンに、ジュエリーのような鏡面ケースを組み合わせたモデルです。片耳約5.1gの軽さ、ケース併用で約38時間の再生、IP57の防塵・防水、ヘッドトラッキング対応の空間オーディオ、マルチポイントに対応し、価格は3万2780円。2026年10月16日から、家電量販店やECサイト、HUAWEI公式ストアで販売されています。

