HONOR(オナー)は10月21日、中国でゲーミングスマートフォンの新シリーズ「HONOR WIN2(荣耀WIN2)」「HONOR WIN RT2」「HONOR WIN Turbo2」の3機種を発表しました。3機種とも2K解像度・最大185Hzの6.89インチ有機ELを搭載し、最上位のWIN2は第6世代Snapdragon 8 Elite Extremeと冷却ファン2基、10100mAhのバッテリーを備えます。中国の公式ストアでの価格は、WIN2が5499元から、WIN RT2が4499元から、WIN Turbo2が3499元からで、日本での発売は執筆時点で発表されていません。

HONOR WIN2シリーズの概要|3機種の違い
HONOR WINシリーズは、HONORがゲーム向けに展開しているスマートフォンのブランドで、今回の3機種はその第2世代にあたります。3機種は外形サイズ(163×78×8.5mm)、画面、カラー、防水防塵の等級がほぼ共通で、主な違いはプロセッサー(SoC)、冷却ファンの有無、バッテリー容量、カメラです。
| 項目 | HONOR WIN2 | HONOR WIN RT2 | HONOR WIN Turbo2 |
|---|---|---|---|
| SoC | 第6世代Snapdragon 8 Elite Extreme | 第5世代Snapdragon 8 Elite | 第4世代Snapdragon 8s |
| 冷却ファン | 2基 | 1基 | 公式ページに記載なし |
| バッテリー(典型値) | 10100mAh | 12070mAh | 12070mAh |
| 有線充電 | 最大100W | 最大90W | 最大90W |
| ワイヤレス充電 | 最大80W | 記載なし | 記載なし |
| メインカメラ | 2億画素(1/1.4インチ) | 2億画素(1/1.55インチ) | 5000万画素(1/2インチ) |
| 重さ | 約237g | 約238g | 約235g |
| 中国での価格 | 5499元から | 4499元から | 3499元から |
名前のとおり、WIN2が冷却と性能を重視した最上位モデル、WIN RT2が1世代前の最上位SoCに大容量バッテリーを組み合わせた中間モデル、WIN Turbo2がファンを省いて価格を抑えたモデルという位置づけです。
デザイン・カラー・サイズ
カラーは3機種とも「红蓝Buff」「指定赢」「快开黑」の3色です。公式画像では、赤と青の模様が入った白系、無地の白系、黒系の3種類の背面が紹介されています。「勝ちを決める」「すぐにチームを組んで遊ぶ」といった意味のゲーム用語をそのまま色名にしているのが、WINシリーズらしいところです。


本体は横持ちでのプレイを意識した設計で、角を大きく丸めた形状と、手になじむ曲線の側面フレームを採用しています。WIN2は背面にゲームと連動して光る「WIN能量环(WINエナジーリング)」を備え、40種類以上の光り方を選べます。側面には自由に機能を割り当てられる「WINキー」があり、スコープの切り替えや射撃などをボタンで操作できます。
防水防塵は3機種ともIP68・IP69・IP69Kに対応します。IP69Kは高温・高圧の水の噴射に耐える等級で、スマートフォンでは珍しい表記です。

HONOR WIN2のスペック
最上位モデルWIN2の主な仕様を、HONORの公式ページの記載からまとめました。
| 項目 | HONOR WIN2 |
|---|---|
| SoC | 第6世代Snapdragon 8 Elite Extreme(2nm、最大5.01GHz) |
| メモリ/ストレージ | 12GB/256GB、16GB/256GB、12GB/512GB、16GB/512GB、16GB/1TB(LPDDR5X Ultra/UFS 4.1) |
| ディスプレイ | 6.89インチ 有機EL、3104×1440、最大185Hz、ピーク輝度10000nits |
| 背面カメラ | 2億画素(1/1.4インチ、F1.9、光学式手ぶれ補正)+1200万画素 超広角(F2.2) |
| 前面カメラ | 5000万画素(F2.0) |
| バッテリー | 10100mAh(典型値、定格9850mAh) |
| 充電 | 有線100W、ワイヤレス80W、有線での逆充電27W |
| 防水防塵 | IP68・IP69・IP69K |
| 生体認証 | 超音波式の画面内指紋認証、2D顔認証 |
| 通信 | 5G、Wi-Fi 7、Bluetooth 6.3、NFC |
| 端子 | USB Type-C(USB 3.2) |
| OS | MagicOS 11(Android 17ベース) |
| サイズ/重さ | 163×78×8.5mm/約237g |
WIN RT2はメモリ構成が4種類(最大16GB/512GB)で1TBモデルがなく、端子はUSB 2.0、BluetoothはVer.6.0です。WIN Turbo2は8GB/256GBから16GB/512GBまでの5種類です。
冷却・ディスプレイ・バッテリーの特徴
ファン2基で冷やす「東風双子星タービン冷却」
WIN2の一番の特徴は、本体にファンを2基内蔵した冷却機構です。縦向きに置いた貫流ファン(最大毎分2万回転)と、側面寄りの冷却ファン(最大毎分3万1000回転)を組み合わせ、吸気と排気の通り道を90度で交差させて、SoCの熱を本体の外に押し出します。HONORは、初代HONOR WINと比べて総風量が284%増え、同じ風量での騒音は最大9dB下がったとしています。ファンの強さは「静か」「バランス」「性能」「全開」の4段階から選べます。
WIN RT2はファンを1基にした第2世代の冷却機構で、WIN Turbo2の公式ページにはファンについての記載がありません。
2K・185Hzの「双芯绿洲屏」
画面は3機種共通で、表示用の「WIN Display」チップとタッチ用の「WIN Touch」チップを組み合わせています。リフレッシュレートは144Hz・165Hz・185Hzの3段階で、HONORは40以上の人気ゲームが高いリフレッシュレートに対応するとしています。ゲーム中のタッチサンプリングレートは瞬間的に最大5000Hz、ジャイロセンサーのサンプリングレートは最大800Hzです。低輝度時のちらつきを抑えるPWM調光は最大5920Hzに対応します。

1万mAhを超えるバッテリー
WIN2のバッテリーは10100mAh、WIN RT2とWIN Turbo2は12070mAhです。HONORの測定では、連続ゲーム時間はWIN2が17.7時間、WIN RT2が22.2時間とされています。3機種とも、充電中に電池を通さず本体へ直接給電する「充電分離」に対応しており、充電しながら長時間遊ぶときの発熱や電池の劣化を抑えられます。
価格・販売チャネル
中国の公式ストア(荣耀商城)に掲載されている価格(割引前)は次のとおりです。執筆時点では、モデルによって値引きや補助金による割引も表示されています。
| モデル | メモリ/ストレージ | 中国での価格 |
|---|---|---|
| HONOR WIN2 | 12GB/256GB | 5499元 |
| 16GB/256GB | 5799元 | |
| 12GB/512GB | 6299元 | |
| 16GB/512GB | 6999元 | |
| 16GB/1TB | 7999元 | |
| HONOR WIN RT2 | 12GB/256GB | 4499元 |
| 16GB/256GB | 4899元 | |
| 12GB/512GB | 5199元 | |
| 16GB/512GB | 5499元 | |
| HONOR WIN Turbo2 | 8GB/256GB | 3499元 |
| 12GB/256GB | 3799元 | |
| 16GB/256GB | 4199元 | |
| 12GB/512GB | 4499元 | |
| 16GB/512GB | 4799元 |
専用のコントローラー「荣耀WIN游戏手柄」も用意されていますが、別売りです。日本での発売や価格、中国以外の国・地域での展開は発表されていません。
独自の考察|REDMAGIC 12 Pro+との比較と日本で使う場合の注意
同じ第6世代Snapdragon 8 Elite Extremeを積むゲーミングスマホとしては、10月に中国で発表されたREDMAGIC 12 Pro+があります。REDMAGIC 12 Pro+は6.85インチ・8400mAhで、価格は6999元からです。WIN2は画面が6.89インチとわずかに大きく、バッテリーは約1700mAh多い10100mAhで、価格は1500元安い5499元からと、数字の上ではWIN2のほうがお得に見えます。一方で、REDMAGIC 12 Pro+は水冷と空冷ファンを組み合わせた冷却を採用しており、冷却の方式やボタン配置など、数字に表れない部分は実機での比較を待ちたいところです。
シリーズの中で選ぶなら、最新ゲームを最高画質で長く遊びたい人はWIN2、電池持ちを最優先にしつつ高い性能も欲しい人はWIN RT2が向いています。WIN RT2の16GB/512GB(5499元)とWIN2の12GB/256GB(5499元)が同じ価格なので、性能と冷却を取るか、容量とバッテリーを取るかで選ぶ形になります。WIN Turbo2は普段使いと軽めのゲームが中心の人向けです。
日本で使う場合は注意が必要です。3機種とも中国向けモデルで、日本の技術基準適合証明(技適)の取得は確認できていません。おサイフケータイ(FeliCa)についても、公式の仕様表にはNFCの記載だけでFeliCaの記載がないため、モバイルSuicaなどは使えないと考えたほうがよいでしょう。公式ページではドコモが使う5Gのn79に対応すると紹介されていますが、日本の通信会社で使えるバンドの一覧は公開されていません。
よくある質問
HONOR WIN2は日本で発売されますか?
執筆時点では、日本での発売は発表されていません。日本の技適やFeliCaへの対応も公式には示されていないため、今後の発表を待つ必要があります。
WIN2とWIN RT2の一番の違いは何ですか?
WIN2は第6世代Snapdragon 8 Elite Extremeとファン2基、ワイヤレス充電(80W)を備えます。WIN RT2は第5世代Snapdragon 8 Elite、ファン1基で、バッテリーが12070mAhと大きい代わりにワイヤレス充電の記載がありません。
おサイフケータイは使えますか?
公式の仕様表にFeliCaの記載はなく、中国向けモデルのため、おサイフケータイには対応しないと考えられます。
防水には対応していますか?
3機種ともIP68・IP69・IP69Kに対応しています。ただしHONORは、防水性能は永久ではなく、水に浸かったことによる故障は保証の対象外としています。
まとめ
HONOR WIN2シリーズは、2K・185Hzの6.89インチ画面とIP69Kの防水防塵を共通にしながら、SoC・冷却ファン・バッテリーで3つの価格帯に分けたゲーミングスマホです。最上位のWIN2はファン2基と10100mAhのバッテリー、80Wのワイヤレス充電まで備えて5499元からと、同クラスの他社機より手ごろな価格に設定されています。日本での発売は未発表で、技適やおサイフケータイの対応も確認できないため、国内で使うには正式な発表を待つのが確実です。

