docomo Starlink Directが豪州・NZでも利用可能に 海外5カ国・48機種対応、使い方と注意点

湖と山を背景にスマートフォンで撮影する旅行者(docomo Starlink Directのイメージ)

NTTドコモは、衛星とスマートフォンが直接つながる「docomo Starlink Direct」の国際ローミング接続に、2026年10月23日からニュージーランドとオーストラリアを加えました。これまでの米国・フィリピン・カナダと合わせて対応国は5カ国になり、iPhone 13シリーズ以降、Google Pixel 9〜11シリーズ、ドコモ版Galaxyの合計48機種で使えます。ahamoを含む全プランが対象で、申込みは不要、利用料も無料です。

湖と山を背景にスマートフォンで撮影する旅行者(docomo Starlink Directのイメージ)
画像:NTTドコモ
目次

docomo Starlink Direct 海外対応拡大の概要

docomo Starlink Directは、SpaceX社の衛星通信サービス「Starlink Mobile」を使い、地上の基地局が届かない場所でもスマートフォンから衛星へ直接つながる仕組みです。日本国内では2026年4月27日に提供が始まり、山間部や離島、海上などの圏外エリアで、メッセージの送受信や対応アプリでのデータ通信、緊急地震速報などの受信ができます。

海外での利用(国際ローミング接続)は2026年9月1日に米国・フィリピン・カナダで始まりました。開始時の対応機種はSamsung Galaxy Zシリーズの3機種だけでしたが、その後に対象が広がり、今回のニュージーランド・オーストラリア追加の時点(10月23日)で48機種になっています。ドコモは11月以降も対応機種を順次増やす予定としています。

項目 内容
サービス名 docomo Starlink Direct(国際ローミング接続)
今回の追加国 ニュージーランド、オーストラリア
開始日 2026年10月23日(金)
対応国 米国、フィリピン、カナダ、ニュージーランド、オーストラリアの5カ国
対応機種 48機種(iPhone 25機種、Google Pixel 13機種、Galaxy 10機種。2026年10月23日時点)
対象プラン ahamoを含む全プラン(LTE上空利用プランは対象外)。5GまたはXiの契約が必要
料金 月額無料・申込み不要。SMS送信料は国内・国際とも無料。データ通信は契約プランのデータ容量を消費しない
できること テキストメッセージ、対応アプリでのデータ通信、位置情報の共有など(音声通話は不可)

ニュージーランド・オーストラリアの提供エリアと提携会社

海外でつながる衛星は、各国の通信会社がSpaceX社と組んで提供しているものです。そのため、国ごとに提携先と提供エリアが異なります。今回追加された2カ国を含め、対応国の条件をまとめると次のとおりです。

国 提供エリア 提携事業者 衛星接続時のネットワーク名
ニュージーランド 全土 One New Zealand Group Limited One NZ SpaceX
オーストラリア 一部地域を除く Telstra Limited Telstra SpaceX
米国 本土、ハワイ、アラスカの一部、プエルトリコ T-Mobile USA, Inc. T-Mobile SpaceX
フィリピン 全土 Globe Telecom, Inc. G Starlink
カナダ 北緯58度以南 Rogers Communications Canada Inc. ROGERS SATELLITE

いずれの国でも、使えるのは各提携事業者の「衛星とスマートフォンの直接通信サービスエリア」の中だけです。また、法人向けの国際ローミングサービス「WORLD WING」を契約している場合は、WORLD WINGの提供エリア内では利用できません。オーストラリアの細かな提供範囲は、Telstraの公式サイトで確認するよう案内されています。

山頂でスマートフォンを使う登山者(docomo Starlink Directの利用イメージ)
画像:NTTドコモ

対応機種:iPhone・Pixel・Galaxyの48機種

ニュージーランド・オーストラリアの対象機種は、ドコモのサービスページで国ごとに公開されています。10月23日時点の内容は次のとおりで、5カ国とも同じ一覧になっています。

iPhone(25機種)

iPhone 13/13 mini/13 Pro/13 Pro Max、iPhone 14/14 Plus/14 Pro/14 Pro Max、iPhone 15/15 Plus/15 Pro/15 Pro Max、iPhone 16/16 Plus/16 Pro/16 Pro Max/16e、iPhone 17/iPhone Air/17 Pro/17 Pro Max/17e、iPhone 18 Pro/18 Pro Max、iPhone Duo。海外で使うにはiOS 27.0以降へのアップデートが必要です。

Google Pixel(13機種)

Pixel 9/9 Pro/9 Pro XL/9 Pro Fold、Pixel 10/10 Pro/10 Pro XL/10 Pro Fold/10a、Pixel 11/11 Pro/11 Pro XL/11 Pro Fold。

Galaxy(10機種、ドコモ版のみ)

Galaxy S25(SC-51F)、S25 Ultra(SC-52F)、Galaxy Z Flip7(SC-55F)、Z Fold7(SC-56F)、Galaxy Z Flip8(SC-55G)、Z Fold8 Ultra(SC-56G)、Z Fold8(SC-57G)、Galaxy S26(SC-51G)、S26+(SC-52G)、S26 Ultra(SC-53G)。

注意したいのは、Google Pixel以外のAndroidは「ドコモで販売されたモデル」だけが対象という点です。同じGalaxyでも、メーカー直販版やほかの通信会社のモデルにドコモのSIMを入れた場合は対象外になります。一方、iPhoneとPixelは購入先を問わず一覧の機種であれば対象です。国内では使えているXperia・AQUOS・arrowsなどは、海外向けの一覧にはまだ載っていません。

海外で使うための設定方法

渡航前に次の4つを済ませておくと、現地の圏外エリアで自動的に衛星へつながります。設定やアップデートは、通信量の多いWi-Fi環境や国内で済ませておくのが安心です。

  1. 対応機種の確認:渡航先の対象機種に自分のスマートフォンが入っているかを確かめる。
  2. 最新ソフトウェアへの更新:iPhoneは「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」から更新する(iOS 27.0以降が必要)。SIMを入れずにWi-Fiだけで更新した場合は、別にキャリアアップデートが必要になることがあります。
  3. docomo Starlink Directの利用設定:iPhoneは「設定」→「モバイル通信」→「モバイルデータ通信のオプション」→「衛星通信」をオンにし、位置情報サービスもオンにする。Androidは「ネットワークとインターネット」→「SIM」→「NTT DOCOMO」→「衛星接続」から確認できます。
  4. データローミングをオン:iPhoneは「設定」→「モバイル通信」→「SIM」からドコモ回線を選び、「データローミング」をオンにする。

現地で衛星につながると、画面のネットワーク名が上の表のように表示されます。ニュージーランドなら「One NZ SpaceX」、オーストラリアなら「Telstra SpaceX」です。表示が変わらない場合は、空が開けた屋外にいるか、Wi-Fiにつながっていないかを確認しましょう。

海沿いの道で車を停めてスマートフォンを操作する女性(docomo Starlink Directの利用イメージ)
画像:NTTドコモ

使えること・使えないことと注意点

使えること

国内のdocomo Starlink Directで使える機能やアプリは、海外でもそのまま使えます。iPhoneの「メッセージ」やAndroidの「Google メッセージ」でのテキスト送受信、位置情報の共有のほか、LINE、WhatsApp、Messenger、X、Yahoo!天気、YAMAP、Google Maps(Android)など、衛星通信に対応したアプリでデータ通信ができます。ただし、アプリによっては海外での利用に制限があるため、使う予定のアプリは事前に提供元の案内を確認しておくと安心です。

使えないこと

  • 音声通話はできません。電話をかけたいときは、地上の電波が届く場所まで移動する必要があります。
  • 緊急速報「エリアメール」は日本国内向けのサービスなので、海外では受信できません。
  • 屋内や木の多い森の中など、空が見えない場所ではつながりません。
  • 現地の通信会社の電波が届く場所や、Wi-Fiにつながっているときは衛星通信になりません。

料金面の注意

衛星経由のSMSは国内・国際とも送信料が無料で、データ通信も契約プランの容量を消費しません。一方、データローミングをオンにすると、地上の現地ネットワークにつながったときは通常の国際ローミングとして扱われます。「世界そのままギガ」やドコモMAX、ahamoの海外データ通信など、契約中のプランの国際ローミング条件を事前に確認しておきましょう。

船の上で釣りをしながらスマートフォンを使う男性(docomo Starlink Directの利用イメージ)
画像:NTTドコモ

独自の考察:オセアニア旅行の「圏外対策」が大きく変わる

ニュージーランドとオーストラリアは、日本からの旅行先として人気がある一方、国土の広さに比べて人の住む地域が限られ、郊外に出るとすぐに圏外になる国です。ニュージーランドではトレッキングコースやフィヨルド、南島の山岳道路、オーストラリアでは内陸部へのドライブや国立公園など、旅行者が「つながらない場所」に入る機会がとても多くあります。今回の追加は、ドコモが発表で挙げている使い道とも重なり、5カ国の中でも特に恩恵を感じやすい組み合わせだといえます。

これまで海外の山や国立公園で連絡手段を確保するには、衛星通信機器をレンタルするか、端末の緊急用の衛星機能に頼るといった方法が中心でした。docomo Starlink Directなら、普段のスマートフォンのまま、家族へのメッセージや位置情報の送信、天気・地図アプリの確認ができます。追加料金も申込みもいらないため、対象機種を持っているドコモ利用者にとっては、渡航前に設定を見直すだけで使える「保険」のような存在です。

注意点は、国内で衛星通信が使えていても海外で使えるとは限らないことです。iPhoneはiOS 27.0以降が条件なので、旅行直前に慌てないよう余裕をもって更新しておきましょう。9月の3カ国に続く今回の追加で、旅行者の多い地域へ広がりつつあり、今後の対応国にも注目です。

よくある質問

ニュージーランド・オーストラリアでの利用に申込みや追加料金は必要ですか?

必要ありません。ドコモ回線(5GまたはXi)を契約していれば、ahamoを含む全プランで申込み不要・無料で使えます。衛星経由のSMSも無料で、データ通信はプランのデータ容量を消費しません。ただし、LTE上空利用プランは対象外です。

ドコモで買っていないGalaxyでも使えますか?

海外での利用は、Google Pixel以外のAndroidはドコモで販売されたモデルだけが対象です。ほかの通信会社やメーカー直販のGalaxyは対象外です。iPhoneとPixelは、一覧にある機種なら購入先を問いません。

オーストラリアならどこでも使えますか?

オーストラリアは「一部地域を除く」とされ、Telstraの衛星直接通信サービスエリアの中で使えます。ニュージーランドは全土が対象です。いずれも空が見える屋外で、現地の地上ネットワークやWi-Fiにつながっていないことが条件です。

まとめ

docomo Starlink Directの国際ローミング接続は、2026年10月23日からニュージーランドとオーストラリアでも使えるようになり、対応国は米国・フィリピン・カナダと合わせて5カ国になりました。対応機種はiPhone 13シリーズ以降、Pixel 9〜11シリーズ、ドコモ版Galaxyの48機種で、ahamoを含む全プランが申込み不要・無料の対象です。音声通話やエリアメールは使えないものの、圏外になりやすいオセアニア旅行では心強い連絡手段になります。渡航前に、対応機種の確認とソフトウェア更新、データローミングの設定を済ませておきましょう。

参考ページ

湖と山を背景にスマートフォンで撮影する旅行者(docomo Starlink Directのイメージ)

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