PayPayの本人確認がICチップ読み取りに統一、11月上旬までに撮影申請を廃止 必要な暗証番号と手順

PayPayの本人確認(eKYC)をイメージしたイラスト

PayPayは2026年10月23日、キャッシュレス決済「PayPay」の本人確認(eKYC)で、マイナンバーカード・運転免許証・運転経歴証明書を撮影して申請する方法を廃止し、ICチップを読み取る方法に統一すると発表しました。実施は2026年11月上旬までです。これから本人確認をする人は、カードの暗証番号とICチップを読み取れるスマホを用意しておく必要があります。

PayPayの本人確認(eKYC)をイメージしたイラスト
画像:PayPay
目次

PayPayの本人確認変更の概要

これまでPayPayでは、本人確認書類の表・裏・厚みと自分の顔をスマホのカメラで撮影して送る「書類撮影」の申請と、カードに埋め込まれたICチップをスマホで読み取る申請の両方を選べました。今回の変更で、マイナンバーカード・運転免許証・運転経歴証明書については撮影による申請ができなくなり、ICチップの読み取りだけになります。

項目 内容
発表日 2026年10月23日
実施時期 2026年11月上旬までに
廃止される方法 マイナンバーカード・運転免許証・運転経歴証明書を撮影して申請する方法
統一後の方法 本人確認書類のICチップを読み取って申請する方法
運転経歴証明書 2026年10月23日から本人確認に使えない
必要なアプリ PayPayアプリ バージョン4.28.0以上(マイナンバーカード・運転免許証)
在留カード・特別永住者証明書 アプリ4.55.0以上。詳しくは公式の「本人確認をする」ページで案内

PayPayの本人確認ページでは、使える書類はマイナンバーカード・運転免許証・在留カード・特別永住者証明書のいずれか1点とされています。学生証や通知カードは以前から対象外で、運転経歴証明書も10月23日から対象外になりました。

変更の理由

PayPayは理由として、運転免許証の画像を含む個人情報が漏れるサイバー攻撃が起きており、流出した本人確認書類の画像を使った「なりすまし」の危険が高まっていることを挙げています。画像は一度漏れると複製や加工が簡単ですが、ICチップの情報は暗証番号がないと読み出せず、偽造もしにくい仕組みです。

また、2027年4月1日に予定されている「犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則」の改正に先立って実施するとしています。この改正は、なりすましのリスクが高い本人確認の方法を廃止する内容を含んでおり、銀行や証券、決済サービスなど、オンラインで本人確認をする事業者全体に関わります。PayPayは法律の施行より約5か月早く切り替える形です。

統一後に使える3つの申請方法

11月上旬以降、マイナンバーカードか運転免許証で本人確認をする場合は、次の3つの方法から選びます。どれもICチップの読み取りが必要です。

方法 必要なもの 特徴
マイナンバーカード(暗証番号で申請) マイナンバーカード、署名用電子証明書の暗証番号(6〜16桁の英数字) 顔写真の撮影なし。最短2分で申請完了
マイナンバーカード(カード記載の情報で申請) マイナンバーカード、生年月日・有効期限の年・4桁のセキュリティコード 暗証番号が分からない人向け。顔写真とまばたきの確認あり
運転免許証 運転免許証、4桁の暗証番号2組 顔写真とまばたきの確認あり

マイナンバーカード(署名用電子証明書の暗証番号)

PayPayが一番おすすめしている方法です。アプリの[アカウント]→[本人確認をする]→[マイナンバーカード]と進み、職業や利用目的を入力したあと、署名用電子証明書の暗証番号を入れてカードをスマホにかざします。最後に申請内容を確認すれば完了です。カードの中の電子証明書を使うため、顔写真の撮影はありません。

署名用電子証明書の暗証番号は、カードを受け取るときに設定した6〜16桁の英数字です。数字4桁の「利用者証明用」の暗証番号とは別なので注意してください。5回続けて間違えるとロックされ、市区町村の窓口などで解除が必要です。電子証明書の有効期限が切れている場合や、15歳未満の場合は、この方法は使えません。

マイナンバーカード(カードに書かれた情報)

暗証番号を忘れた人向けの方法です。生年月日、カードの有効期限の年、顔写真の下に書かれている4桁のセキュリティコードを入力してICチップを読み取り、そのあと顔写真の撮影とまばたきのチェックをします。PayPayは、暗証番号が分かる場合は先の方法で申請するよう案内しています。

運転免許証

免許証の交付時に設定した4桁の暗証番号を2組入力してICチップを読み取り、顔写真とまばたきのチェックをします。暗証番号を3回間違えるとロックされ、解除には警察署か運転免許センターでの手続きが必要です。暗証番号が分からない人は、これまで書類撮影で申請できましたが、11月上旬以降はこの逃げ道がなくなります。

本人確認をするとできること

PayPayの本人確認は任意ですが、済ませておくと使える機能が増えます。公式ページでは、次のような違いが案内されています。

  • 不正利用の被害にあったとき、迅速に全額補償を受けられる
  • 銀行口座からのチャージや送金ができる
  • 利用上限の引き上げ、海外での利用ができる
  • 「PayPayステップ」のポイント付与の対象になる(2026年6月2日から本人確認済みの人に限定)
  • 本人確認済みの人限定のキャンペーンに参加できる

PayPayの発表では、本人確認を済ませた人は2026年9月時点で4,400万人を超えています。まだ済ませていない人が撮影で申請するつもりなら、11月上旬より前に手続きするか、ICチップ方式の準備をしておくとよいでしょう。

ICチップが読み取れないときのコツ

ICチップの読み取りは、スマホのNFC(近距離無線通信)を使います。最近のスマホはほぼ対応していますが、かざす位置がずれると失敗しやすいので、PayPayのヘルプにある次のポイントを押さえておきましょう。

  • Android:スマホ背面のNFCマークまたはFeliCaマークを、カードの中央に合わせる。位置は機種によって違う
  • iPhone:本体の上の部分をカードに当てる。機種によって合わせる位置が異なる
  • 1か所につき5秒以上、動かさずにかざす。すぐに離すと正しく読み取れない
  • 運転免許証は平らな場所に置き、スマホを密着させて、読み取りが終わるまで動かさない
  • マイナンバーカードが読めない場合は、公的個人認証サービスのポータルサイトにある対応機種・トラブル対処の案内も確認する

スマホケースが厚い、金属製のリングやカード収納が付いている、といった場合も読み取りにくくなることがあります。うまくいかないときはケースを外して試してみてください。

独自の考察:撮影申請の廃止で困る人は誰か

今回の変更は、すでに本人確認を済ませた大半の利用者には直接の影響はなさそうです。発表文には、本人確認済みの人に再申請を求める記載はありません。影響が大きいのは、これから本人確認をする人のうち、次のような人です。

1つ目は、暗証番号を覚えていない人です。マイナンバーカードはカード記載の情報で申請できる道が残っていますが、運転免許証には同様の代わりの方法がありません。免許証しか持っていない人は、暗証番号を思い出すか、警察署などでロック解除・再設定をする必要があります。マイナンバーカードを持っているなら、そちらで申請するのが近道です。

2つ目は、運転経歴証明書で本人確認をしていた高齢の人です。運転経歴証明書は10月23日から使えなくなったため、マイナンバーカードを用意することになります。家族がPayPayの設定を手伝う場合は、カードの暗証番号を本人に確認しておくとスムーズです。

3つ目は、NFCの読み取りがうまくいかない古いスマホを使っている人です。PayPayのヘルプでは、対象外の機種では書類撮影で申請するよう案内していましたが、この選択肢は11月上旬までになくなります。

一方で、ICチップ方式は審査が最短当日に終わるのに対し、書類撮影は数日かかっていました。手続きの速さという点では利用者にもメリットがあります。銀行やほかの決済サービスでも2027年4月に向けて同じような切り替えが進むとみられるため、マイナンバーカードと運転免許証の暗証番号をこの機会に確認しておくと、今後ほかのサービスでも困らずに済みます。

なお、Androidではマイナンバーカードの機能をスマホに入れて使える仕組みも始まっていますが、PayPayの公式案内で本人確認に使える書類として挙がっているのは、現時点ではカード本体です。

よくある質問

すでに本人確認済みですが、やり直す必要はありますか?

PayPayの発表では、本人確認済みの人に再申請を求める案内はありません。アカウント名の下に[本人確認済み]と表示されていれば、手続きは完了しています。

マイナンバーカードの暗証番号を忘れました。どうすればいいですか?

カードに書かれている生年月日・有効期限の年・4桁のセキュリティコードを入力し、ICチップの読み取りと顔写真の撮影で申請できます。署名用電子証明書の暗証番号を再設定したい場合は、市区町村の窓口で手続きします。

いつまでなら撮影で申請できますか?

PayPayは「2026年11月上旬までに」廃止するとしていて、正確な日付は発表されていません。撮影で申請したい場合は早めの手続きをおすすめします。

在留カードでも本人確認できますか?

できます。アプリ4.55.0以上が必要で、申請時点で有効期限が90日以上残っていることなどが条件です。2026年6月14日以降に発行された在留カード・特別永住者証明書は、受け入れ準備中のため現在は使えず、対応時期は未定とされています。

審査にはどれくらいかかりますか?

ICチップを読み取る申請は最短で当日に審査が終わります。結果はPayPayアプリの通知で届き、[アカウント]→[詳細]の「本人確認・口座認証」で確認できます。

まとめ

PayPayは本人確認書類の画像を悪用したなりすましを防ぐため、マイナンバーカード・運転免許証の撮影による申請を2026年11月上旬までに廃止し、ICチップの読み取りに統一します。運転経歴証明書は10月23日から使えなくなりました。これから本人確認をする人は、マイナンバーカードの署名用電子証明書の暗証番号(6〜16桁)か、運転免許証の暗証番号(4桁×2)を確認しておきましょう。2027年4月の法令改正に向けて、ほかのサービスでも同じ流れが広がる見込みです。

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PayPayの本人確認(eKYC)をイメージしたイラスト

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