富士通クライアントコンピューティング(FCCL)は2026年10月22日、KDDIの「ConnectIN povo」に対応したモバイルノートパソコン「FMV Note U」(型番:FMV WU7-L3)の受注を、公式通販サイト「FMV Store」で始めました。購入時に3年間100GB・500GB・1TBのいずれかのデータ容量を選べ、月額料金なしでau回線の5G/4G LTEを使えます。通信サービスの提供開始は11月中旬です。

FMV ConnectIN povoの概要
ConnectIN povoは、KDDIのオンライン専用ブランド「povo2.0」の通信を、スマートフォン以外の製品に組み込んで売る仕組みです。第1弾は日本HPのノートパソコン向けで、2025年7月31日に始まりました。今回のFMVはそれに続く対応製品で、FCCLでは「FMV ConnectIN povo」という名前で提供します。
パソコンを買うときに通信の容量をあわせて選んでおき、届いたあとにpovo2.0のアカウント登録とeSIMの有効化をすれば、Wi-Fiやスマートフォンのテザリングに頼らずにインターネットにつながります。さらに、Wi2の公衆Wi-Fiサービス「ギガぞうWi-Fi」の利用権もセットになっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象モデル | FMV Note U(FMV WU7-L3)5Gモデル |
| 受注開始日 | 2026年10月22日 |
| 提供開始日 | 2026年11月中旬 |
| 販売場所 | FMV公式ショッピングサイト「FMV Store」のみ |
| モバイル通信 | povo2.0(au回線の5G/4G LTE、eSIM) |
| データ容量 | 100GB/500GB/1TB(いずれも利用期間3年間) |
| 公衆Wi-Fi | ギガぞうWi-Fi(使い放題・3年間、全国10万以上のスポット) |
| 月額料金 | なし(追加の容量はトッピングで購入) |
通信プランとpovo2.0トッピングの料金
購入時に選ぶ3つの容量
通信プランは「3年間100GB」「3年間500GB」「3年間1TB」の3種類です。KDDIは1年あたりの目安を、100GBで約33GB、500GBで約167GB、1TBで約333GBと示しています。1カ月に直すと、それぞれ約2.8GB、約14GB、約28GBです。
100GBは、外出先でメールやWebの確認をする程度の人向けです。オンライン会議やクラウドのファイル共有を外でよく使うなら500GB、動画を見たり大きなファイルを送ったりするなら1TBが候補になります。なお、通信プランを付けた場合の価格差は公式発表に記載がなく、FMV Storeの構成画面で確かめる必要があります。
あとから買えるトッピング
容量を使い切ったときや、3年たったあと、外出先で一時的に使い放題にしたいときは、専用の「FMV ConnectIN povoポータル」からpovo2.0のトッピングを買い足せます。トッピングはKDDIからの販売です。
| トッピング | 料金(税込) |
|---|---|
| データ使い放題(6時間) | 250円 |
| データ使い放題(24時間) | 330円 |
| データ追加3GB(30日間) | 990円 |
| データ追加30GB(30日間) | 2,780円 |
| データ追加60GB(365日間) | 13,200円 |
| データ追加120GB(365日間) | 21,600円 |
使い放題のトッピングは、ネットワークが混んでいるときや動画・クラウドゲームなどの利用時に、速度が制限される場合があります。また、3年の期間中に容量を使い切っても回線は止まらず、最大128kbpsの低速で使い続けられます。
FMV Note U(WU7-L3)の主なスペック
対象のFMV Note Uは、14.0型のモバイルノートです。FMV Storeでは2026年10月のカスタムメイドモデルとして扱われており、CPUやメモリ、ストレージを選んで注文します。重さは約865g〜約917gと1kgを切り、バッテリーは自分で交換できる着脱式です。

| 項目 | FMV WU7-L3(5Gモデル) |
|---|---|
| OS | Windows 11 Home/Pro |
| CPU | インテル Core Ultra 5 322/Core Ultra 7 355/Core Ultra 9 386H |
| メモリ | 16GB/32GB/64GB |
| ストレージ | SSD 約256GB/約512GB/約1TB/約2TB |
| ディスプレイ | 14.0型 WUXGA(1920×1200)ノングレア液晶 |
| モバイル通信 | 5G/4G LTE(nanoSIMカード、eSIM) |
| 無線LAN・Bluetooth | Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4 |
| 端子 | Thunderbolt 4(USB4)Type-C×2、USB Type-A×2、HDMI出力、有線LAN、microSDスロット |
| バッテリー | 47Whまたは63Wh(着脱式) |
| 駆動時間(JEITA 3.0) | 動画再生時 約13.5〜18.5時間、アイドル時 約29.0〜38.0時間 |
| サイズ | 幅308.8×奥行209×高さ16.3〜17.8mm |
| 重さ | 約865g〜約917g |
| そのほか | 指紋センサー、プライバシーシャッター付きWebカメラ(顔認証対応も選択可) |
| 標準保証 | 3年間 |
10月22日時点のFMV Storeの製品ページでは、WU7-L3(5Gモデル)の表示価格は27万3900円(税込)でした。カスタムメイドモデルのため、構成によって価格は変わります。
使い始めるまでの流れ

手続きはすべてオンラインです。公式の案内では、次の3ステップで使えるようになります。
- パソコンに同梱される「サービス証書」で、サービスコードとキャンペーンコードを確認する
- FMV ConnectIN povoポータルにアクセスし、povo2.0の開通手続きをする
- パソコンにeSIMをダウンロードし、APNを設定する
eSIMのダウンロードには、自宅のWi-Fiやスマートフォンのテザリングなど、別の通信手段が一度だけ必要です。ギガぞうWi-Fiは、povoとは別にポータルから利用登録をします。ギガぞうWi-Fiは購入したパソコンのほか、スマートフォンやタブレットなど合計5台まで同じIDで使えます。
購入前に確認したい注意点
手続きは購入から1年以内、3年の起算は登録日から
povoとギガぞうWi-Fiの手続きは、パソコンの購入から1年以内に済ませる必要があります。povoの3年間は、ポータルでpovoを登録した日から数えます。届いてすぐ使わなくても期間は進みませんが、1年を過ぎると手続きできなくなる点に気をつけてください。
スマホのpovoとは別アカウント
すでにスマートフォンでpovoを使っている人も、そのアカウントでは利用できません。新しくpovo2.0のアカウントを作る必要があり、その際は今のpovoに登録していないメールアドレスと、SMSを受け取れる電話番号が必要です。トッピング購入のため、クレジットカードかPaidyの登録も求められます。
データ通信専用・国内のみ
ConnectIN povoの回線はeSIMだけで、通話とSMSは使えません。国内専用で、他社からの乗り換え(MNP)もできません。法人名義では申し込めず、13歳未満は利用できません。また、povo2.0は通信を優先する有料オプション「au 5G Fast Lane」には対応していません(10月22日時点)。
3年後の扱い
3年が過ぎた翌日から180日以上、有料のトッピングを1つも買わないと、回線は順に利用停止になります。停止からさらに30日間トッピングの購入などがなければ、契約が解除されます。3年後も使い続けたい場合は、半年に1回は何かしらのトッピングを買う必要があります。
auひかりプラス利用者向けの特典
自宅で「auひかりプラス」と有料オプション「Wi-Fiパック」を契約している人には、特典があります。条件をすべて満たすと、最長3年間、ConnectIN povoで使える「データ使い放題ボーナス(31日間)」のプロモコードが毎月もらえます。
- 対象:FMV ConnectIN povoの「3年間500GB」または「3年間1TB」を利用中(100GBは対象外)
- auひかりプラスと「Wi-Fiパック」を契約中
- Wi-Fiパックに含まれるギガぞうWi-Fiの利用登録が完了している
- 申し込みは対象機器1台につき1回、期間は2026年10月22日から(終了日未定)
条件に当てはまれば、毎月使い放題の状態で使えることになり、500GBや1TBの容量はほとんど減らずに済みます。auひかりプラスの利用者が500GB以上のプランを選ぶ理由になりそうです。
独自の考察:テザリングとどちらが得か
スマートフォンのテザリングと比べた一番の利点は、手間がかからないことです。パソコンを開けばすぐつながり、スマホの電池やデータ容量を減らしません。スマホのプランにテザリング用の大容量オプションを付けるより、まとめて安くなるケースもあります。
コスト面では、povo2.0の単体トッピングと比べるのが目安になります。たとえば120GB(365日間)のトッピングは2万1600円なので、3年続けると単純計算で約6万5000円で360GBです。1TBを3年間で使い切る人なら、通信付きモデルのほうが割安になる可能性が高いでしょう。逆に月に数GBしか使わない人は、100GBプランか、通信プランを付けずに手持ちのスマホでテザリングする選択肢も十分あります。なお、WU7-L3はnanoSIMにも対応しているため、通信プランを付けない構成でも、自分で契約したSIMを挿して使えます。
キャリアの立場から見ると、KDDIはHPに続いて国内メーカーのFMVを加え、povoを「スマホ以外にも入る回線」として広げようとしています。月額料金のないプリペイド型なので、パソコンメーカーにとっても毎月の請求を管理する負担がありません。今後、ほかのパソコンやタブレットに広がるかどうかにも注目です。
向いているのは、出張や外回りでパソコンを毎日持ち歩く人、カフェや新幹線で作業することが多い人です。軽さと交換式バッテリーを備えたFMV Note Uとの組み合わせは、外で使う時間が長い人ほど効果を感じやすいはずです。
よくある質問
FMV ConnectIN povoに月額料金はかかりますか?
かかりません。購入時に選んだ容量(100GB・500GB・1TB)を3年間使えます。足りなくなった分だけ、トッピングを買い足します。
容量を使い切るとどうなりますか?
3年の期間中は回線が止まらず、最大128kbpsで使えます。普通の速度に戻すには、ポータルからデータ追加か使い放題のトッピングを購入します。
スマートフォンで使っているpovoのアカウントで使えますか?
使えません。ConnectIN povo用に新しいpovo2.0アカウントを作る必要があり、別のメールアドレスとSMSを受け取れる電話番号が必要です。
家電量販店でも買えますか?
公式発表では、販売場所はFMV公式ショッピングサイト「FMV Store」だけとされています。
まとめ
FMV Note U(WU7-L3)のConnectIN povo対応モデルは、3年間100GB・500GB・1TBのpovo2.0の通信とギガぞうWi-Fiがセットになった、月額料金のないモバイルノートです。10月22日にFMV Storeで受注が始まり、通信サービスは11月中旬から使えます。手続きの期限が購入から1年以内であること、スマホのpovoとは別アカウントになること、3年後は定期的なトッピング購入が必要になることを理解したうえで、使い方に合った容量を選ぶとよいでしょう。

